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舌の異常と歯並びの関係について

えっ?「舌」が歯並びに関係するの?

矯正というと、まず「歯並び」「みた目」が中心になりがちですが健康を維持することに忘れてはいけないもうひとつの要素が「舌」の問題なのです。

「えっ?舌?」と私の医院に来られた患者さまのほとんどはこうおっしゃいます。

舌は人の身体の中で、いちばん敏感で、かつ命にかかわる器官です。いうまでもなく、口の中では歯以上に重要なものであります。

なぜこれまで舌のことがあまり問題にされなかったかというと、舌は敏感すぎるからです。

今、経験上、わかっていることは、舌が不自然な状態にあることが歯並びや、かみ合わせに悪影響を及ぼし、その悪くなった歯並びや噛みあわせが逆に舌に悪影響を与えている、ということです。

「歯並び」と「噛み合わせ」と「舌」の関係が異常をきたすと、さまざまな不定愁訴の原因となります。

漢方では「舌診」といって、舌を診断の大きな目安としています。このように舌は本来、健康の状態をしる大事な器官だったのです。

舌は筋肉でできている

人は誕生したとたんに舌を使います。それは呼吸をするため、唾液、母乳、ミルクなどを飲むためです。

その後この行為を繰り返し、声を出しながら舌の筋肉が出来上がっていくのです。

赤ちゃんならまず一番におっぱいを思い切り吸うことによって舌の筋肉が鍛えられていきます。

ここで少し私自身の話をします。

私の妻が子供を出産した後、当然母乳で育てるものと思い、そのように育てていました。

しかし、病院では産後、十分な母乳育児の方法も教えてもらえず、マニュアル的な指導はあったそうですが、実際に困った時どうするか、などという生きた知恵は教えてもらえなかったそうです。

母乳は足りているのか、どうなのか?不安な毎日が続いたそうです。

そして、産後2ケ月の眠れない疲れがピークになったある日、おっぱいがカチンコチンになってしまったのです。いわゆる乳腺炎、というものだったのですが、その時には本当にかわいそうでした。

子供は母乳をくれと泣きやまず、飲ませても飛び上がるほど痛いし、いきなり40度の高熱がでるし・・・。

その時に、妻は友人から教えてもらった「母乳マッサージ」の先生を思い出し、すがるような気持ちで電話をしました。

先生はすぐに家に来て下さり、病院で産後にしてもらった痛くてたまらないマッサージとは全く違う、全く痛くない、気持ちのいい母乳マッサージをして下さいました。

そして、乳腺炎にはなぜなるのか?ならないためにはどうすればいいのか?赤ちゃんが上手に飲める吸わせ方、など懇切丁寧に教えて下さったそうです。

そして、このときからはじめて母乳で十分に育てていけるんだ、という自信を得たといいます。

「母乳マッサージ」の先生がいなかったら、とっくに母乳育児をあきらめていた、と言います。

その後、月に一回は定期的にマッサージに通っていますが、ほぼ100パーセント母乳だけで、我が子は元気いっぱいに育っています。

妻にその先生の話を聞き、一度お礼に、と思い、母乳相談室にお邪魔した時のことです。

私は、矯正治療の患者さんを(時に子供さん)の口の中を診た時、舌の筋肉が未発達だったり、舌自体に異常が起こっていることを、先生にお話ししました。

すると先生は、最近では赤ちゃんを母乳で育てるお母さんが非常に少ない、ということをおっしゃられました。

私は非常に驚き、また、同時に「やっぱり・・・」と思いました。

赤ちゃんが母乳を飲むためには舌の力で思い切り吸わなければ飲むことはできません。赤ちゃんはものすごい力で母乳を吸い上げているんですね。しかし、哺乳瓶だとどうでしょう?

下に向けると、タラタラとミルクが落ちてきます。

そうですね、舌で思い切り吸いあげないでも、口の中にミルクが入ってくるので、ほんのわずかな力でしか舌の筋肉は使わないのです。

舌の筋肉をあまりつかわず大きくなった子供や、発達しないままにおわった大人の舌はダラリとしたアメーバのような状態で、舌が歯の間からはみ出したり、下のU字の歯列の中に沈下したりし、特に舌根部はのどに流れるように落ち込んでしまっています。

正常な舌の位置より下あごの歯列の中に沈下すると、舌はのどの方向に流れ落ち、のどの後ろの奥のほうで、壁に当たって、気道はふさがれた状態になります。まさに睡眠時無呼吸症候群の子供版です。

当然、酸素の取り込みを妨げられて、完全な酸素不足になってしまい苦しいので、口で一生懸命呼吸するようになります。

いわゆる口呼吸です。

私の医院の、矯正治療前のある患者さんの例をご紹介します。

中学生(男の子)で、来院された時は、常に口が空いている状態(ポカーンとしている)で、頻繁にあくびをしていました。本人はいつも眠くてたまらない、とのことです。

この子は、舌の筋肉をほとんど使わず大きくなったせいで、舌が異常に大きく肥大し、口の中におさまりきれなくなっていました。

おさまりきれなくなった舌は当然、前歯を押し出し、ひどい出っ歯になってしまっています。

こんな場合は、いくら矯正治療で歯並びだけを治したとしても、またすぐにもとの崩れた状態に戻ってしまうのです。

そこで、私の医院では、矯正治療をはじめる時に「舌のトレーニング」を行います。

この子には、舌のトレーニングからはじめました。

すると、わずか2ケ月で口元に変化が出てきました。

まず、

  1. いつも開いたままの口がきちんと閉まるようになった
  2. あくびがとまり、眠気を感じなくなった

ここまででいつも心配されていたお母様は非常に驚かれるのですが、本当は矯正治療はここからスタートすることが正しい、と私は思っています。

また、噛まない子供も増えています。

やわらかいものを好んで食べるし、飲み込む努力、かむ努力のいらないものが大好きな子供ばかりです。

もうひとつ、私の医院に来られる患者さまで多いのは

「さ・し・す・せ・そ」がはっきりと発音できないお子様です。

口を閉じてなら発音できても、口を大きくあけてはっきり大きな声で言おうとすればするほど、

「しゃ・しぃ・しゅ・しぇ・しょ」と聞こえてしまうのです。

舌足らずで、口がうまくまわらない・・・など、お悩みで来院される方も多くいらっしゃいますが、もともとの舌の発達がうまくいっていないので、どんなに「はっきりしゃべりなさいっ!」と言われても無理な話なんです。

最初に申しあげたとおり、人は誕生したとたんに舌を使います。それは呼吸をするため、唾液、母乳、ミルクなどを飲むためです。

その後この行為を繰り返し、声を出しながら舌の筋肉が出来上がっていくのです。

そこからさらに発達し、固形物を噛み、その噛んだものを舌の動きで口の奥へと自然な動作で運び、飲み込めるようになります。

また声を出すだけだったのが、声門の発達と舌の筋肉の発達が相まって、五十音それぞれの発音ができるようになって、はっきりとした言葉を話せるようになってゆくのです。

こうした神秘とも思える正常な成長過程ですが、舌の筋肉の発育は舌の先のほうから奥の舌根部に向けて力がついてきます

しかし、中にはこの舌の筋肉と筋力の発達がうまくいかない子供や、舌を使った変な癖が治らないこどもがいます。

特に舌根部の筋力がついていないと、液状のものは飲み込めますが、固形物、それも固いものほど飲み込むことがへたで、苦手になります。

給食を食べるのに時間がかかる子、噛んでも飲み込まないで、口の中に物をほうばってしまう子、やわらかいものばかり好む子などがその例です。

舌の筋肉がなくても早く食べられる子は、噛まずに食べているのです。

当然、ファーストフードやカレーライスなど、やわらかく「かむ努力・飲み込む努力」のいらないものが大好きで、舌に力がないので発音もはっきりせず、甘ったれたしゃべり方になります。

こうした子には筋肉をつけるようにしても、発音がはっきりするまでにはかなり時間がかかります。

話しはじめるとキリがありませんが、このように舌の異常が及ぼす、影響はさまざまなものがあるのです。

矯正治療、とひとくちに言っても奥が深いことはおわかり頂けましたでしょうか?私の医院では、ご相談の際に、このようなことをお一人お一人の状態と照らし合わせながらご説明することを心がけています。

お子様の歯並び、舌の異常、発音、口呼吸(ポカンとあいた口)などが気になられたらまずはご相談下さい。

吉本矯正・歯科の目指す矯正治療とは

  1. 不正咬合を予防する
  2. 見た目の美しさはあたりまえ
  3. いかに健康を目指した歯並びと噛み合わせを作るか
  4. 顎や歯列の発育のほんとうのメカニズムを知り、早期治療によってその発育を手助けし、不正咬合を予防する
  5. 永久歯をできるだけ抜かずに治療する
  6. 3歳までは絶対に矯正器具を使用させない
  7. 矯正器具は見えないもの、簡単で苦痛のないものを使用する。
  8. 外側から見えるこまかい器具を使用する場合は、10歳を過ぎてから
  9. 舌の理論を治療に生かす→「舌のトレーニング」を行う
  10. 舌の筋肉をつけるさまざまな方法を指導する

また、もしこれからお子様をを育てられるお母様はぜひ、お子様のためにも母乳で育てて欲しい、と切に願います。

母乳が素晴らしいことは、各専門の先生方がさまざまな研究をされ伝えられていますが、理屈抜きに小さい赤ん坊が母親のおっぱいを求めて一生懸命すいついている姿をなんともあたたかく幸せな時間と思わずにはいられません。

母乳をしっかり吸わせ、舌の筋肉をきたえ、そして食べ物を食べられる時期になったらしっかりよく噛んで、よく笑い、よく話し、その繰り返しが不正咬合を予防します。

日本の未来をになう子供たちの健康は、まずはご両親が気をつけて守ってあげて欲しいと願っています。

院長撮影

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